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蓼科高原Life Style Magazine ─イマドキ別荘ライフ ─

Vol.4

文月、蓼科、或る週末。

別荘に向かう時は、天気を気にしたことがない。旅行とは違って「いつでも行ける」という心のゆとりもあるが、曇っていたら曇りなりの、雨が降ったら雨なりの楽しみ方があるからだろう。

今年は梅雨が長く蓼科でもなかなか晴れ間がのぞかない。しかし、雨でしっとりと濡れた緑は瑞々しく、眺めていると心の中が潤い満たされてくる。
 葉を揺らす雨の音も心地いい。自然の奏でる音色は、どんなヒーリングミュージックよりもリラックス効果があるのだろう。アスファルトを叩く雨音とはまるで違う。

梅雨の合間に、天上の楽園へ。

そして、山の天気は変わりやすく、朝降っていた雨が昼には上がり青空が広がることも珍しくない。さて、天気が良ければふらっとどこかへ出かけたくなるもの。三井の森から車で30分ほどの「車山高原」にあるニッコウキスゲ群生地へ向かってみた。

大門街道を上り白樺湖を経由しビーナスラインへ。標高約1,400mの白樺湖畔から標高1,800m近くの車山の中腹へ向かうルートは、標高が高くなるにつれて山の景色も空の表情も変化し飽きることがない。駐車場のある「車山肩」が近づくと、緑の草原を黄色に染めるニッコウキスゲが見えてきた。

青い空、白い雲、そよ風に揺れる黄色い絨毯。ニッコウキスゲは、高原の夏を実感させてくれる花だ。涼やかで可憐な花に覆われた草原はどこか浮世離れしている。花から花へひらひらと舞うアゲハがとても優雅だ。

標高約1,800mの車山肩は、雲に手が届きそうなほど空が近く、積乱雲が次から次へ沸き立ち刻々と形を変えていく。蓼科山が雲の合間に顔を出したり隠れたり。何も考えずに、ただただ雲を眺めている。こんな“のほほん”とした時間が心地いい。近くで物音がしたので目を向けてみると、ツグミが餌を探しながら飛び交っていた。

のんびりしているうちにいつの間にか雲が上空に集まり、さっきまでの青空が嘘のように薄暗くなってきた。雨が降り出す前にねぐらを探すつもりなのか、トンボが一斉に飛び始めた。自分もトンボに遅れまいと、雨粒が落ちて来る前に別荘へ戻ることにした。

雨の日は、山の秘湯で風情に浸る。

翌朝は、音もなく降る霧のような雨。ダイニングから外の緑を眺めながら、八ヶ岳山麓の珈琲焙煎工房で購入してきた“アビシニアン モカ イルガチェフ”を挽き、ハンドドリップ。ハード系のパンを頬張り、ちょい遅めの朝食を摂った。

このパンも地元で見つけたブーランジェリーで買ったもの。小麦本来のうま味や香りが楽しめるフランスパンで、いつも来荘前に寄っては、その時々の好みでパンを選んでいる。

午前中は、ソファーでゴロ寝したり、持ってきた文庫本を読み散らかしたり気ままに過ごし、さて「そろそろ出かけようか」と腰を上げた。
 車に乗り込み、三井の森のメインストリートを東へ上りきった先にある『唐沢鉱泉』へと向かった。霧と雨でしっとりと濡れた山合の温泉でくつろぐのが、雨の日の定番になってきた。

メインストリートは八ヶ岳に向かう登山ルートでもあり、別荘地内を抜けると天狗岳方面と硫黄岳方面の2方向に分かれている。『唐沢鉱泉』は天狗岳登山口にあり、道は未舗装路になるが大きな轍もなく走りやすい。深い森の中をつづら折りに上っていくオフロードは野趣があり、秘湯ムードを盛り上げてくれる。

天狗岳登山口の駐車場の奥にある『唐沢鉱泉』は、標高1870m。八ヶ岳山麓の深い原生林に包まれた一軒宿だ。日本秘湯を守る会の会員宿で、戦国武将の武田信玄公が上杉謙信との決戦のために棒道を建設した際、傷兵を湯治させた信玄の隠し湯≠フ一つと伝えられている。

泉質は日本では珍しい二酸化炭素泉で、昭和初期の温泉案内には「海抜六千二百七十尺、炭酸を含んだ硫黄泉で、胃腸病、神経衰弱、皮膚病等に特効あり」との記述があるという。二酸化炭素泉は、炭酸ガスが皮膚に刺激を与え毛細血管を拡大させる性質があるので、血液の循環を促進させ血圧を下げる効果もある。まさに歴史も泉質の良さも折り紙付きだ。

浴室は、山合の温泉宿とは思えないほど広々としており、壁一面に設けられた窓の向こうに森が広がっている。特に雨の日は木々の緑が露に濡れてはしたたり、美しい。森のしっとりとした潤いが心と身体に染み入るようだ。こんな極上の温泉浴と森林浴を堪能できるのも、雨の日だからこそ。一度味わうとけっこう癖になる。

静寂の中。信玄の隠し湯≠堪能し、山荘へ戻って少し仮眠。湯疲れがとれたあたりで交通情報をネットで確認し、中央自動車の渋滞が一段落しそうな頃合いを見て出発。諏訪南インターから約2時間、CDを2枚聴き終わる頃、自宅へ帰り着いた。数日ぶりに見るLEDの街路灯がまぶしく感じた。

お問い合せ先

唐沢鉱泉

TEL: 0266-76-2525 FAX: 0266-76-6071
〒391-0213 長野県茅野市豊平4733-1
http://www.karasawakousen.com/

WEBマガジン「イマドキ別荘ライフ」は、50代半ばの中堅サラリーマン(男性)が、中古別荘を購入し、等身大の森の暮らしを楽しんでいく、限りなく現実に近いフィクションです。

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