レストラン竜神亭「15周年記念ディナー」
今年、レストラン竜神亭はオープンから15周年を迎えます。
これを記念して、完全予約制の特別なディナーが提供されているのをご存知でしょうか。

シェフ特製、格調の高いディナーコースとなっております。
まず提供されるグラススパークリングワインを飲みながら、
次第に日が傾いていく薄暮の森の様子をお楽しみください。


アミューズは季節の食材によって変わるそうですが、お伺いした際は
「桜海老のクリスティアン」と「トリュフのシフォンケーキ」でした。

カリカリのチーズの食感と香ばしい桜海老、ほの甘いシフォンが絶妙にマッチして
大層美味しく、この後のお料理への期待が高まります。
オードブルは「真鯛とツブ貝のバプール バジル香るソース」

鮮やかな若草色に思わず歓声が漏れました。
バプールは蒸し料理だそうですが、なめらかな白身魚にツブ貝の歯ごたえがアクセントとなり
見た目も食感も楽しめます。
クリームのコクにバジルが爽やかに香る、食べ終わるのが惜しいような一品です。
ソースの最後の一滴まで余さずいただきました。

続いて運ばれてきたスープは「コンソメスープ 鱶フィレと共に」でした。
澄んだ黄金色が美しい。
ビーフの旨味が重厚な伝統のコンソメスープの中にはフカヒレが入り、
あまりの贅沢に味覚が驚いています。(庶民)
少し肌寒い日だったこともあり、体の中から温めてくれるような滋養を感じました。
続くポワソンは「オマール海老とホタテ貝のパイ包み焼き」、
断面が印象的なパイ包みがやって来ました。

テーブルにて仕上げを行います、と言われてわくわくしながら待っていると
ウェイターの方がソースをかけてくださいます。

パイのサクサクの食感が生きる絶妙な仕上げです。そして楽しい。
海老の香ばしさと旨みがぎゅっと詰まったアメリケーヌソースはただそれだけでも美味しいですが、
ソースの具、オマールとホタテ、パイ生地と一緒にいただくとそれぞれの旨味が混然一体となり
幸せな美味しさです。
夜のお食事に出る海苔の入ったパンがこのお料理にとてもよく合い、怖いほど食が進みます。
ウェイターさんが、「海の食材には海の食材が合うんですよ」とそっと教えてくれました。

お肉料理は「信州産牛フィレ肉のステーキ 赤ワインソース」です。
ここまでかなりの量をいただいたはずですが、赤ワインソースが豊かに香る柔らかいステーキは
締めくくりにふさわしい存在感で、最後まで食欲が止まりません。
添えられたコシアブラに春を感じます。
また、カリカリに焼かれたお花の形のポテトが楽しい美味しさでした。

正直なところ、もう食べられない・・・と思っていましたが、
華やかなオレンジ色を見て胃が活性化しました。
お花のように仕上げられたデザートの「柑橘のタルト」は、
金箔がキラリと光るかわいらしいフォルムとともに
口に入れると爽やかな甘酸っぱさが広がり、老若男女が全員乙女になりそうな味わいです。
ヨーグルトのアイスクリームもさっぱりとしていて、ちょうどよくお腹が落ち着きました。
最後のコーヒーまで時間をかけていただき、すっかり贅沢な気分です。
今日も、ごちそうさまでした。
レストラン竜神亭の「15周年記念ディナーコース」は3日前までのご予約制となっております。
少し特別な日に、ゆっくりと景色や会話とともにお楽しみください。