空梅雨模様で、やけに蒸し暑い水無月の晦日近くのとある夜、万平ホテル離れの「熊魚菴 たん熊北店」さんへ美熟女2人をお誘いして、軍歌マーチを鼻歌で歌いながら乗り込みました。
熊魚菴さんの離れのお座敷では、以前懐石料理をいただきましたから、今度は鉄板焼きカウンターであわび焼と黒毛和牛のコースです。
この夜カウンターの向こう側で巧みにヘラを操って料理ショーを演じてくれたのは、新潟県十日町市ご出身の料理長。おん歳50歳の尾身和也さんです。尾身シェフは、18歳で京料理の世界へ飛び込み、その後料理一筋に30数年のベテランですが、シブくてダンディーで肌艶も若々しく、美熟女2人もうっとりしています。
さて、まず、八寸。楽しげなあれこれが、ちまちまと籠に盛られて登場します。
真ん中に鎮座する笹巻きは、ヒンヤリと冷やされたこし餡入り麩饅頭で、いかにも京都の料亭らしさを感じさせる一品でした。
次には、見るからにコッテリしたフォアグラソテーです。このところ深夜にワールドカップを観戦しながら少し飲み過ぎ、バテ気味の身体に良いのか? 悪いのか? にわかにはわからない微妙なお料理ですが、美熟女Aから、「肝臓の調子が悪い時は肝臓を!」と絶妙な卓見を披露されて、この肝臓がKの身体に良いことが確定しました。濃厚なソースは煮詰めたフォンドボーに蜂蜜が入っています。
そして、鮑ステーキの登場です。旬を迎えて旨味の増してきた柔らかい海の幸に舌鼓を打ちました。濃厚なソースはアンチョビバターソースです。そして、こちらにも耽美的ともいうべき見事な肝臓が付いていて、Kの肝臓は確実に蘇ります。
最後に控えていたのが、メインの仙台黒毛和牛です。
ヒレとロースをお願いして、3人でシェアしてもらいましたが、半分は鉄板で焼いて華麗な炎でフランベします。残りの半分は備長炭で炙って香ばしく頂きました。
ブルゴーニュやナパバレーの濃厚な赤ワインも堪能し、デザートと珈琲もシッカリ頂きましたからお腹はパンパンながら、せっかく万平さんまで来たので、本館のバーを覗かずに帰るわけにはいきませんでした。
食後のデザートタイムは場所を移動してテーブル席
右は、某M井系ゴルフ場OGのAさん。
左は、某M井系ゴルフ場の現役スタッフ。Aさんの同期入社で現在は影の支配人。
真ん中は、この日サービスして頂いた熊魚菴さんのアシスタントマネージャーの土井美春さん。
招福楼 桂乃茶や 【平成29年 閉店】
東京で多数の帰宅困難者を出した大型台風15号が迫る9月21日の昼下がりに、噂の「桂乃茶や 招福楼 軽井沢店」を予約してしまいました。
今回ご一緒していただくのは、取引先のS社の社長さんご夫妻です。
おおらかな社長さんはともかく、奥様はお茶をたしなみゴルフはシングルプレーヤーで、昨日はニューヨーのグランドセントラルオイスターバーでブルーポイントの蠣を3ダース食べたと思えば、今日は東京ミッドタウンのホテルリッツでアフタヌーンティーを楽しみ、明日は高麗橋吉兆のお茶事にご出席と、おっかないスーパーレディーですので、kは粗相しないかと緊張に打ち震えての出陣です。
招福楼は池波正太郎さんの美食エッセイにもたびたび登場する近江八日市の高級料亭ですが、昨年軽井沢の山のまたその山奥に、夏季限定で出店したところ、早くも軽井沢の新名所となりました。
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この日のお昼のコースは、
胡麻豆腐
鴨団子とシメジと揚げ豆腐のお椀
八寸(鮪お造り、鮎一塩炙り、瓢亭玉子、茹才巻海老、衣かつぎ、無花果甘煮など)
炊き合わせ(加茂茄子、八日市名物赤こんにゃく、ズッキーニ)
ごはん(ぶぶ漬け鰻)
水物(二十世紀梨とシャインマスカット)
の6品でした。
お昼だけれど少しだけお銚子を傾け、桂離宮 松琴亭 一の間と見まごう壁やふすまの鮮やかな青と白の市松模様を眺め(「桂乃茶や」これから来たのかしら)時には外の嵐に枝をくねらせる樹々の碧にも目をやりながら、美しくて美味しい懐石料理をいただくと寿命が延びますねえ。
建物や器やサービスは誠に結構でありまして、もちろんお料理はさらに結構で、ぷるぷるの胡麻豆腐と濃厚な鰻のお茶漬けは、特に感じ入りました。
お昼は5千円で夜は2万円のコースのみとのことですが、みずみずしい苔庭を楽しめる昼が特にお奨めです。
杉の箸をあんまり汚さないようにと、慎重にぶぶ漬け鰻を食べ終わり、やっとデザートにたどり着いてほっとしたのもつかの間、皮が美味しいというシャインマスカットの皮を剥いて食べてしまって、(もちろん奥様も社長さんも皮ごと食べていました)冷や汗をたっぷりかいた昼下がりでした。
オゴッソ
この夏から、あのオゴッソで「朝ご飯」を始めたら早起きの軽井沢人から大好評をはくしているという噂を耳にしたので、遅ればせながら食べに行ってみました。
「朝ご飯」(モーニングじゃなくて)は七月から九月までの朝6時から9時まで限定3時間提供され、炊きたてご飯、お味噌汁、信州野菜の炊き合わせ、焼き魚、山葵入り野沢菜漬けの一汁三菜で、880円でした。
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「朝はどうしても納豆がなくてはダメだ!」というk部長のようなお父さんのために、一品120円の「チョイ足しおかず」も用意されていて、他には、生卵、目玉焼き、出汁巻き玉子、由比町シラスおろし、紀州の南高梅、いずれもこだわりの品々を取りそろえています。
やや固めに炊きあげたぴかぴかのご飯(カルガモで除草して生産した完全無農薬の東御米使用)、こんがりと焼かれた天然紅鮭(この日は他に小さめな笹鰈の一夜干し二匹とのチョイスでした)香り豊かな信州味噌を使った具だくさんの味噌汁など、ほんとは朝からお酒が飲みたくなるような献立です。
しかし、きょうもお仕事なのでそれはグッとこらえて炊きたてご飯をほおばれば、新米のように薫り高いご飯ですから勤労意欲はいやが上にも盛り上がります。
店頭ではオゴッソのお客様限定に産直野菜直売コーナーも併設されていて、小諸高原の農園で工藤さんがEM農法(微生物を使用した無農薬栽培)により丹精して生産した朝採れ野菜を購入することもできます。
しかし、やっぱしオゴッソは夜にみんなでやって来て、軍鶏スキに祇園原了郭の黒七味をたっぷりかけて純米吟醸を傾けるのがいいですね。
福幸亭 【平成30年7月 中軽井沢甲山へ移転】
そば処 ながめ
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おぎのや 立ち食い蕎麦処
藤 舟
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竹廼家
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ささくら
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玉川食堂(通称たましょく)
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きよみず 【平成29年2月末 閉店】
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奴 寿 司 【平成29年11月 閉店】
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山 桜
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碓氷山荘
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招福楼桂乃茶や軽井沢店 【平成29年 閉店】
知る人ぞ知る本格茶懐石料理の「招福楼桂乃茶や」さんは、旧軽井沢の山奥の、昼でも辿り着けるか疑わしいほどわかりにくい場所にあって、ヤッパリ辿り着けなくて困った人が続出しているという噂です。
現に、鶴溜側の入り口近くに長年不動産店舗を構えるKさんは、闇夜の晩に道に迷った旅のお方が途方に暮れて戸を叩くとおっしゃっていました。
さて、「招福楼桂乃茶や」さんは、例年8月と9月の2か月間のみの営業です。
ランチタイムのリポートは、すでに3年前の9月に本ブログへ掲載済みですが、支店とはいえ近江八日市の老舗懐石料理店となると、一度は夜も行かないとなりませんので、弊社軽井沢カントリー倶楽部スタッフのSさん(グルメ&酒豪)などと連れだって、昨年9月の晦日に近い霧の立ち込めた夜に再訪しました。(もちろん迷った末に何とか辿り着く)
香煎
うにと岩茸ののせとうふ
見事な日月椀
鱧と松茸の吸い物
前の時と同じ壁が水色の大柄な市松模様の小上がりに通されて、まずは香煎を頂きます。
さわやかな紫蘇の香りで口の中がさっぱりしたところで、珍しい岩茸の乗ったお豆腐と、いよいよ見事な日月椀に盛られた鱧と松茸の濃厚な吸い物が登場しました。
そして、織部の器に綺麗に盛られた車海老と明石鯛のお造りが出てきて、鮮やかな彩りに目を奪われていたら、すかさず大将が登場して食べ方のご指導を受けました。
いわく、「明石鯛の繊細な味は、山葵を直接載せたら消し飛んでしまうから、くれぐれも、お醤油(出汁で割ってあります)へあらかじめ少量溶かして召し上がれ!」とのこと。
Kはこれまで、山葵は醤油に溶くと辛みが消えてしまうから、常にお刺身に直接載せて食べていたので、目から鱗でありました。
お教えの作法でコッテリとした明石鯛を美味しく食べ終えたら、これまた見事なまな板皿の八寸が登場しました。生麩やら鮑やら緑色が目にも鮮やかな新銀杏など、いずれもお酒のあてには最適です。
この後も、焼き魚や冷白味噌椀、鴨の治部煮と続き、江州米の新米と練切、水菓子までしっかりいただき、大吟とナパとブルゴーニュも堪能していよいよ下界へ戻る時間が来ました。
しかし、夕方お願いしていた代行さんが約束の時間になっても到着せず、そのうちに「道がわからない!」とSOSの電話が入ってやきもきするも、なんとか事なきを得ましたが、次回も迷わずにやってくることができるかイマイチ自信がありません。
車海老と明石鯛のお造り
八寸
焼き魚(クジ)
冷白味噌椀
鴨の治部煮
江州米と赤だし
水菓子
侘助
カレーのベンガルさんや焼きそばの日昌亭さん、福昇亭さんなど、グルメ垂涎の名店が犇く上田袋町にあった伝説のトンカツ店「まんぷく」さんの二代目として、長年上田の食通をうならせていたオーナーシェフの池田さんは、ややくたびれた店舗を建て替えるか、それとも移転するかで相当にお迷いになった末、5年前に軽井沢移転を決断され、南ヶ丘の軽井沢バイパス沿いへ、その名もしとやかな「侘助」(わびすけ)をオープンさせました。
「極み」
ロースカツ定食(ランチ)
かつ丼
エビフライ&メンチカツ
その「侘助」さんには「極み」という、なんとも壮絶なネーミングのロースカツがありますが、2,000円を超える高額な価格設定のため、サラリーマンのKにはおいそれと注文できません。
しかし、お店でちょくちょく顔を合わせる常連の同業者T不動産のK本部長のオーダーをこっそり聞いていると、しばしば「極み」を召し上がっていて、なんともうらやましい限りで、ある日、ものは試しとキヨブタの覚悟で「極み」をお願いしたところ、分厚いロースの切り身の中は赤身とほぼ同量の脂身があって、引き続きメタボ気味のKは思わずたじろいでしまいました。
しかし、その脂身を一口食べると、口いっぱいになんとも上品な甘みが広がり、「やはり高い物はうまいのだなあ!」と感心しました。
そうではあっても、限られたお昼の予算から毎度の「極み」はお財布に負荷がかかりすぎですから、常日頃はランチメニューの絶品のかつ丼(900円)で大満足です。
「侘助」さんは、夜には厳選した食材でお刺身やおでんなど、割烹料理屋さん顔負けの見事な酒の肴を提供していますので、口の超えた別荘族のたまり場と化していて、サラリーマンには敷居が高いですね。
池田さん。連日、上田から軽井沢まで、往復3時間の通勤はさすがにお疲れ気味かと思いますので、軽井沢に別荘でもお持ちになりませんか?
侘助グランドメニュー
侘助ランチメニュー
侘助ドリンクメニュー
玄関