K部長の美味しいブログ

鉄板焼きカウンターであわび焼と黒毛和牛のコース熊魚菴 たん熊北店

熊魚菴 たん熊北店 外観

空梅雨模様で、やけに蒸し暑い水無月の晦日近くのとある夜、万平ホテル離れの「熊魚菴 たん熊北店」さんへ美熟女2人をお誘いして、軍歌マーチを鼻歌で歌いながら乗り込みました。
熊魚菴さんの離れのお座敷では、以前懐石料理をいただきましたから、今度は鉄板焼きカウンターであわび焼と黒毛和牛のコースです。

この夜カウンターの向こう側で巧みにヘラを操って料理ショーを演じてくれたのは、新潟県十日町市ご出身の料理長。おん歳50歳の尾身和也さんです。尾身シェフは、18歳で京料理の世界へ飛び込み、その後料理一筋に30数年のベテランですが、シブくてダンディーで肌艶も若々しく、美熟女2人もうっとりしています。

料理長
調理イメージ
調理イメージ
調理イメージ

さて、まず、八寸。楽しげなあれこれが、ちまちまと籠に盛られて登場します。
真ん中に鎮座する笹巻きは、ヒンヤリと冷やされたこし餡入り麩饅頭で、いかにも京都の料亭らしさを感じさせる一品でした。

次には、見るからにコッテリしたフォアグラソテーです。このところ深夜にワールドカップを観戦しながら少し飲み過ぎ、バテ気味の身体に良いのか? 悪いのか? にわかにはわからない微妙なお料理ですが、美熟女Aから、「肝臓の調子が悪い時は肝臓を!」と絶妙な卓見を披露されて、この肝臓がKの身体に良いことが確定しました。濃厚なソースは煮詰めたフォンドボーに蜂蜜が入っています。

そして、鮑ステーキの登場です。旬を迎えて旨味の増してきた柔らかい海の幸に舌鼓を打ちました。濃厚なソースはアンチョビバターソースです。そして、こちらにも耽美的ともいうべき見事な肝臓が付いていて、Kの肝臓は確実に蘇ります。

最後に控えていたのが、メインの仙台黒毛和牛です。
ヒレとロースをお願いして、3人でシェアしてもらいましたが、半分は鉄板で焼いて華麗な炎でフランベします。残りの半分は備長炭で炙って香ばしく頂きました。

八寸
フォアグラソテー
鮑ステーキ
仙台黒毛和牛

ブルゴーニュやナパバレーの濃厚な赤ワインも堪能し、デザートと珈琲もシッカリ頂きましたからお腹はパンパンながら、せっかく万平さんまで来たので、本館のバーを覗かずに帰るわけにはいきませんでした。

食後のデザートタイムは場所を移動してテーブル席
右は、某M井系ゴルフ場OGのAさん。
左は、某M井系ゴルフ場の現役スタッフ。Aさんの同期入社で現在は影の支配人。
真ん中は、この日サービスして頂いた熊魚菴さんのアシスタントマネージャーの土井美春さん。

近江八日市の高級料亭が夏季限定で出店

招福楼 桂乃茶や 【平成29年 閉店】

東京で多数の帰宅困難者を出した大型台風15号が迫る9月21日の昼下がりに、噂の「桂乃茶や 招福楼 軽井沢店」を予約してしまいました。

今回ご一緒していただくのは、取引先のS社の社長さんご夫妻です。
おおらかな社長さんはともかく、奥様はお茶をたしなみゴルフはシングルプレーヤーで、昨日はニューヨーのグランドセントラルオイスターバーでブルーポイントの蠣を3ダース食べたと思えば、今日は東京ミッドタウンのホテルリッツでアフタヌーンティーを楽しみ、明日は高麗橋吉兆のお茶事にご出席と、おっかないスーパーレディーですので、kは粗相しないかと緊張に打ち震えての出陣です。

招福楼は池波正太郎さんの美食エッセイにもたびたび登場する近江八日市の高級料亭ですが、昨年軽井沢の山のまたその山奥に、夏季限定で出店したところ、早くも軽井沢の新名所となりました。

招福楼
招福楼 招福楼
招福楼 招福楼
   

この日のお昼のコースは、
胡麻豆腐
鴨団子とシメジと揚げ豆腐のお椀
八寸(鮪お造り、鮎一塩炙り、瓢亭玉子、茹才巻海老、衣かつぎ、無花果甘煮など)
炊き合わせ(加茂茄子、八日市名物赤こんにゃく、ズッキーニ)
ごはん(ぶぶ漬け鰻)
水物(二十世紀梨とシャインマスカット)
の6品でした。

お昼だけれど少しだけお銚子を傾け、桂離宮 松琴亭 一の間と見まごう壁やふすまの鮮やかな青と白の市松模様を眺め(「桂乃茶や」これから来たのかしら)時には外の嵐に枝をくねらせる樹々の碧にも目をやりながら、美しくて美味しい懐石料理をいただくと寿命が延びますねえ。

建物や器やサービスは誠に結構でありまして、もちろんお料理はさらに結構で、ぷるぷるの胡麻豆腐と濃厚な鰻のお茶漬けは、特に感じ入りました。

お昼は5千円で夜は2万円のコースのみとのことですが、みずみずしい苔庭を楽しめる昼が特にお奨めです。

杉の箸をあんまり汚さないようにと、慎重にぶぶ漬け鰻を食べ終わり、やっとデザートにたどり着いてほっとしたのもつかの間、皮が美味しいというシャインマスカットの皮を剥いて食べてしまって、(もちろん奥様も社長さんも皮ごと食べていました)冷や汗をたっぷりかいた昼下がりでした。

オゴッソの朝ご飯

オゴッソ

この夏から、あのオゴッソで「朝ご飯」を始めたら早起きの軽井沢人から大好評をはくしているという噂を耳にしたので、遅ればせながら食べに行ってみました。

「朝ご飯」(モーニングじゃなくて)は七月から九月までの朝6時から9時まで限定3時間提供され、炊きたてご飯、お味噌汁、信州野菜の炊き合わせ、焼き魚、山葵入り野沢菜漬けの一汁三菜で、880円でした。

オゴッソ
オゴッソ オゴッソ
オゴッソ オゴッソ
   

「朝はどうしても納豆がなくてはダメだ!」というk部長のようなお父さんのために、一品120円の「チョイ足しおかず」も用意されていて、他には、生卵、目玉焼き、出汁巻き玉子、由比町シラスおろし、紀州の南高梅、いずれもこだわりの品々を取りそろえています。

やや固めに炊きあげたぴかぴかのご飯(カルガモで除草して生産した完全無農薬の東御米使用)、こんがりと焼かれた天然紅鮭(この日は他に小さめな笹鰈の一夜干し二匹とのチョイスでした)香り豊かな信州味噌を使った具だくさんの味噌汁など、ほんとは朝からお酒が飲みたくなるような献立です。

しかし、きょうもお仕事なのでそれはグッとこらえて炊きたてご飯をほおばれば、新米のように薫り高いご飯ですから勤労意欲はいやが上にも盛り上がります。

店頭ではオゴッソのお客様限定に産直野菜直売コーナーも併設されていて、小諸高原の農園で工藤さんがEM農法(微生物を使用した無農薬栽培)により丹精して生産した朝採れ野菜を購入することもできます。

しかし、やっぱしオゴッソは夜にみんなでやって来て、軍鶏スキに祇園原了郭の黒七味をたっぷりかけて純米吟醸を傾けるのがいいですね。

 

舌の肥えた別荘族御用達の、知る人ぞ知る美味しいものや

福幸亭 【平成30年7月 中軽井沢甲山へ移転】

中軽井沢の【福幸亭】のカツカレーは凄い!
という情報は、ずいぶん前からKの耳に届いていました。
福幸亭さんは、舌の肥えた別荘族御用達の、知る人ぞ知る美味しいものやさんです。

Kは軽井沢へ着任した9年前に、前任者との引継後の食事会で初めて福幸亭さんへおじゃまし、
名物の亀料理をいただきましたが、その時はあまりの美味しさにホホからほっぺたが、
目から鱗が落ちました。
福幸亭
福幸亭
京都千本の老舗D市さんなどの亀とはまったく別物で、Kの苦手な生臭さはかけらもなく、大将から「その理由は亀の生産地にある!」とのご託宣をお聞きし、なるほど、なるほど、と関心した記憶がありますが、やはり亀はお値段もそれなりですから、そうたびたび食べられるものでもなく、なんとなく足が遠のいていましたが、カツカレーであれば簿給のKにも食べられるじゃないか!と思い直して、昨日食べに行って参りました。そして、そのお味は・・・・。はっきり言って凄い!凄すぎる!  この味を知ってしまった結果は・・・・。Kのへそライン寸法は、この春の健康診断時に、看護士さんにわからないように、思いきりおなかをへこませて計った結果84.8cmでしたが、涙ぐましい努力も福幸亭のカツカレーの前にはまったく無力で、メタボゾーンへの突入は時間の問題となりました。
誠に堂々とした逸品

そば処 ながめ

三井不動産の中軽井沢別荘地の造成工事は昭和55年に完了しましたが、土木工事は、今はなき(;_;)某M井建設が担当しました。造成当時、M井建設東京土木支店の設計担当者であったHさん(現在は八王子のゼネコンに再就職しています)は、そば処【ながめ】さんの『ぶっかけ蕎麦』が大好きで、現場があった時は毎日のように通っておられたようです。
今でも東京のご自宅で日曜日の朝目が覚めると、突如として無性に『ぶっかけ蕎麦』が食べたくなり、そんな時はただちにマイカーのハンドルを握り、軽井沢へ駆けつけるそうです。『ぶっかけ蕎麦』を食して満足した帰りがけに当社へお寄りになって、そんなお話をして帰られますが、そう伺うと食いしん坊のKとしては、どうしてもそのぶっかけ蕎麦を試さずにはいられないのであります。
そば処 ながめ
そば処 ながめ そば処 ながめ
そんなわけで、星野温泉とんぼの湯入り口に建つ創業60年の老舗クラシカルなフォルムの【ながめ】さんへ行って参りましたが、Hさん郷愁の『ぶっかけ蕎麦』は誠に堂々とした逸品でした。漆塗りの器には、うち立て、茹でたて、洗い立ての蕎麦が鎮座し、たまご、ネギ、揚げ玉、おろし、ゴマ、のり、わさび、鰹節をタップリ盛りつけて登場します。これをとっくりと拝んだら、冷たいつゆをかけ回し、ビビンバのようにぐちゃぐちゃと、一気に混ぜ合わせて、最後に唐辛子を振りかけていただきます。東京にお住まいのあなたも、一度食べるとくせになり、ある日曜日の朝、突如として関越道に乗り入れてしまう恐れ十分ですが、高速代金は往復2,000円です。たぶん。
【5/11追記 日曜日の練馬と軽井沢往復の高速道路料金は、なぜか3,700円でした】
町の蕎麦屋さん並に一手間かけています

おぎのや 立ち食い蕎麦処 

今回は立ち食いそば屋さんのご紹介です。(立ち食いでも侮ってはなりませんよ)三井の森の取引先で旧軽井澤で別荘開発を手がけるM社という不動産会社がありまして、本社は食都大阪です。現在M所長とF課長が大阪から軽井沢へ単身で赴任されていますが、特にF課長はわざわざ黒門市場から天然のトラフグを取り寄せて、自ら丸ごとのふぐを捌き、弊社スタッフにふぐのフルコースをも振る舞ってくださるほどの、たいへんな美食家でございます。(「食べたいのに食べさせてもらえない!」などF課長の厳しい鍋奉行ぶりには皆泣かされていますが、ふぐ調理師免許を取得されているかは怖くて未確認です)このグルメなお2人が1週間に1度は必ず訪れるというおそばやさんですから、ただの立ち食いそば屋さんであるわけはございませんが、そのお店はしなの鉄道の軽井沢駅改札前にある【おぎのや】さんです。
おぎのや 立ち食い蕎麦処
おぎのや 立ち食い蕎麦処
名前はあの超高名なかま飯屋さんと同じですが、経営もまったく同じのようです。ここの「かけそば」は、生から茹でて、茹でたてを冷水で洗って、再度熱湯で湯せんするという町の蕎麦屋さん並に一手間かけていますから、時間はかかりますがひと味違います。どなたかのブログに「軽井沢のそば屋さんで一番うまい!」と書かれていて思わず笑いましたが、よくありがちな、講釈がうるさく、こだわりすぎて勘違いしてしまった蕎麦やさんでひどい目にあった人に教えてあげたくなるほどの名店です。【おぎのや】さんには「かけそば」「天ぷらそば」「月見そば」「山菜そば」天玉そば」とありますが、Kのお気に入りは最高額金500円の天玉そばです。(うどんもありますが試していません)調理する従業員のお姉さま方のきびきびとした無駄のない動きも、思わず見惚れてしまうほどですし、おそばの味と相まって出張前に良い気分にしてくれること請け合いですが、注文と同時にお姉さまから「○○円いただきます!!」ときっぱりと請求されてしまいますので、Kは注文の前に500円玉をパチリとカウンターの上へ出しちゃいます。
このお店は知る人ぞ知るおいしい鰻屋さん

藤 舟

鰻の【藤舟】さんは長野新幹線が開通し信越線が廃線となってから寂れる一方の小諸の町では、唯一と言っていいほどの繁盛店です。

「千曲川l旅情の歌」の『古城』近くにあり、藤村にちなんで『とうしゅう』と読むかと思いきや、『ふじふね』が正解でした。
庶民的なこのお店は知る人ぞ知るおいしい鰻屋さんで、お値段がびっくりするほど安いこともあってか、予約しないと入れないことも多いですよ。
藤舟
藤舟 藤舟
藤舟 藤舟
藤舟 藤舟
さて、軽井沢から小諸まで遠征するとなると、しなの鉄道で約25分、車では30分以上かかります。せっかくわざわざまいりますので、Kは品書きにあるものはほとんど全部注文し、トーソンにあやかって、濁り酒を濁れるまでジャンジャンいただきます。(そうなると、最後の鰻重(並)は、鰻は普通でもご飯は半分(特注)になりますが・・・)白焼き、肝焼き、焼き鳥(たれと塩)、柳川鍋にお新香、ついでにトンカツまでいただいて(どれもこれもホントうまいし、安いです!)、最後は特注鰻重(並)で超満腹でした。
この店のお姉さま(ま、おばちゃんですが・・)は、皆さんたいへん礼儀正しく綺麗な人ばかりです。
ことに、電話の予約受けと会計を担当されるお姉さま(ま・・前のカッコに同じ・・・)は、ほんとうにお元気で、お話しをしていますとまた来週も来たくなってしまいます。おばちゃんごちそうさまでした。いつまでもお元気で。
素晴らしいリバービューの川魚料理屋さん

竹廼家

【竹廼家】さんは中山道の23番目の宿場《塩名田》のはずれ、ゆったりと流れる千曲川をお部屋から見下ろすことができる素晴らしいリバービューの川魚料理屋さんで、ハヤ料理が名物です。

愚か者のKは、川魚料理では天然物の鮎やヤマメが格上と思いこんでいたのですが、ある時東京で浅科村出身の方と伝説の名店【竹廼屋】談義をしていたところ「地元の人はみんな竹廼家さんへ《天丼》を食べに行くのだ!」とお聞きして、仰天しました。
竹廼家
竹廼家 竹廼家
竹廼家 竹廼家
竹廼家 竹廼家
竹廼家  
なんで信州の山奥で天丼なのか?と思いましたが、よくよく伺うと、天丼は天丼でもハヤの天ぷらを乗せたどんぶりが名物とのことで、またまたびっくり。そこで、再度おじゃまして天丼をいただきましたが、ほろ苦くこってりしたハヤの天ぷらと少し辛目のたれがかかった五郎兵衛米は相性抜群でメチャクチャおいしくて、さすがに地元の人は良く知っているものだと感心したものです。

しかしいきなりどんぶりではお酒もいただけません。
まず鯉の洗いに甘露煮や鮎、ハヤを焼いたり揚げたりと様々な川魚料理をいただいて、仕上げがハヤの《天丼》です。
付け合わせのお新香(ことにたくあん)は、おかわりを3回はしたくなる特級品です。

盛夏の昼下がり、上空でゆったりと輪を描いているトンビや対岸で糸を垂らす菅笠の釣り人を眺めるともなく、焼き上がった天然物の鮎でいただく佐久の銘酒・・・・なんとものんびりできそうですよね。
しかし、こんな夢は今年も叶いそうもありませんが。
フレンチとイタリアンを融合させ、地元産の高原野菜や山菜、川魚や信州和牛などを使用した創作料理

ささくら

〔追分け〕を辞書で引くと「道が左右に分かれるところ」と出ております。中山道は、江戸を出てひたすら西へ進み、難所の碓氷峠を越えて信濃の国へ入り3番目(江戸から20番目)の宿[追分け〕で、越後まで行く北国街道と分かれるのですが、狩人の「コスモス街道」の歌詞に出てくる分去(わかされ)は宿場の西のはずれにあります。

さて、今回はおそば屋さんのご紹介です。堀辰雄文学記念館のほど近く、宿場町の面影を残す追分け宿のほぼ真ん中にこだわりのそばや【ささくら】さんがあります。
ささくら
ささくら ささくら
ささくら ささくら
ささくら ささくら
ささくら ささくら
ささくら  
昨今は「軽井沢の蕎麦屋は地粉を使っていない」とか「蕎麦はそこそこいいけれどつゆ(そは汁が正確でしょうか)が物足りない」などと議論かまびすしいようですね。
Kはおそばの味はよくわからないのですが、さらっとした東京風の蕎麦と、蕎麦の先っぽしか浸けることのできないような濃厚なつゆと、なによりもサービスがあっさりしてる(とはいえ心のこもった)おそばやさんが大好きですから、いまのところ【ささくら】さんがKの一番のお気に入りです。
(それにしても巷にはモダンすぎたり民芸風の大層なお店が多いですよね)[そば〕〔つゆ〕〔つまみ〕〔お店の雰囲気〕〔サービス〕どれをとってもK好みで、たいせつなお客様も安心してお連れできます。

夜は居酒屋さん顔負けの膨大なつまみ類を取りそろえていますから、じっくりと腰を下ろして信州の銘酒を楽しめます。
亭主のお母様直伝の「新生姜佃煮」は癖になる味わいですし、小布施のワイナリーが限定生産しているという吟醸酒【ソガ ペール エ フィス】はリースリングワインのようなフルーティーな味わいで、「採算を度外視した」といわれる逸品です。

若くて美しい奥様のさりげなくも真心のこもったサービスで、あなたもリピーターとなること請け合いです。
味のしっかりついた親子丼を掻き込みたい

玉川食堂(通称たましょく)

軽井沢で食事となりますと、セレブの皆様御用達のフレンチだイタリアンだ高級和食だとなりがちでありますが、たまには「味のしっかりついた親子丼を掻き込みたい」と思います。
そのような時には非常に便利な【食堂】でありまして、人形町の某T秀や京都丸太町の某H起庵のように、こだわりすぎでないことが嬉しいです。そんなわけで親子丼が大好きなKは久々に玉食に親子丼を食べに行きました。(弊社は3年前に現在の軽井沢高校横の事務所へ引っ越すまでは玉食まで歩いて3分の事務所に販売センターがありましたから、毎週のように通っていました)
玉川食堂(通称たましょく)
玉川食堂(通称たましょく) 玉川食堂(通称たましょく)
玉川食堂(通称たましょく) 玉川食堂(通称たましょく)
玉川食堂(通称たましょく)  
玉食さんではなんといいましても親子丼がイチオシです。プリプリの鳥がどっさり入り絶妙な火の通り加減と気持ちツユダクの濃いめのおつゆがKのようなおじさんには嬉しいです。

そのほかでは、カツ丼、カキフライなどの揚げ物系もおすすめです。おばちゃんもたいへん気さくですし、昼からビールを飲んじゃうお客様もちらほらいらっしゃいます。ただ、駐車場がありません。

国道146号とお店の間に曖昧な空間があり、ここに車を停めている人もいますがちょっと落ち着かないかも知れませんよ。濃厚な味に久々に大満足でした。
おばちゃんごちそうさま。
湯川の清流を見下ろすことができる特別空間

きよみず 【平成29年2月末 閉店】

軽井沢の魅力は様々で、これとこれが最高などとはとても言い切れませんが、人が生活している町中を流れる川『湯川』の美しさは特筆すべきことではないでしょうか。

『三井不動産の中軽井沢別荘地』からほど近い和食の【きよみず】さんのテーブルは、この湯川の清流を見下ろすことができる特別空間です。
新緑や紅葉の頃もみごとですが、冬になると木々の葉が落ちて、湯川の全容を眺めることができますので、雪の降りしきる真冬はことにおすすめです。
きよみず
きよみず きよみず
きよみず きよみず
sここでのイチオシは【鰻重】です。
きよみずの親父さんは軽井沢の前には鰻料理のレベルの高い埼玉にいらしたとのことですが、仕入れた鰻を湯川から引き込んだ水路内のいけすに放しておくと臭みが抜け、身も引き締まるのではないでしょうか。
鰻は上品に蒸されて柔らかいですし、たれも程良い辛さです。
リーズナブルな価格のかき揚げ丼ややさい天丼は上等な漆塗りの器に盛られて食欲をそそります 。
付け合わせの一品やお新香もひと味違います。
リピーターのお客様も多く、週末の夜などは駐車場も大混雑しますので、お早めのご予約をおすすめします。
人は人情お寿司は奴

奴 寿 司 【平成29年11月 閉店】

中軽井沢の人気寿司店【奴寿司】のキャッチフレーズは、『人は人情お寿司は奴』です。

メチャクチャ格好いいでしょう。いなせな大将前田さんは、いわきのご出身で、帰省された際に小名浜名物のメヒカリを仕入れて来ます。メヒカリの塩焼きは白身ながらほどよく脂が乗り、骨も柔らかいので丸ごと食べられ、深海魚とは思えない味わいで、奴寿司の隠れた名物です。
奴 寿 司
奴 寿 司 奴 寿 司
奴 寿 司 奴 寿 司
また、前田さんの趣味はキノコ取りで、まだ秋には間のある真夏から浅間山の山懐へ毎日のように分け入り、珍しいキノコをどっさりと採ってきます。
時にはこの収穫がつけ台に出て来ることがあり、キノコの大好きなKは歓声を上げていただきます。(前田さん、リコボウってホントうまい茸ですねぇ)お寿司やさんの紹介なのにお寿司にちっとも触れませんでしたが、築地直送のみごとな寿司タネはお客さんの評価が高く、週に一度は必ず訪れる常連さんもチラホラ。
そんなわけでカウンターに運良く座れるのは平日の早い時間かよほどのローシーズンしかありませんから、次回おじゃまするのは松茸も終わった霜降りシメジの頃になるでしょうか。
リコボウは冷凍でも塩漬けでもうまいですから、前田さん、その時はまたよろしくお願いします。(注:リコボウは諏訪ではジコボウと呼ばれています)
味のしっかりついた親子丼を掻き込みたい

山 桜

みなさん藤沢周平原作の映画「山桜」はご覧になりましたか。田中麗奈ちゃんりりしかったし、東山君もかっこよくて、もちろん鶴岡の野山と山桜の花吹雪はうっとりするほど美しかったですね。さて、伝説の料理人と噂される芳田さん (東京都出身 41歳) が追分の林間でひっそりとカウンター10席だけの割烹料理店【山桜】を営んでいます。店名の由来は、お店の庭にある樹齢30年を越える株立ちの山桜にあります。ウッドデッキをくりぬいて堂々と生えていますのでさくら吹雪の中でお酒が楽しめますが、見頃を迎えるのは5月になってからです。【山桜】さんは日本で最も予約の取れないお店として有名な京都『建仁寺佐々木』さんと同じように、すべてコース料理で、お客さんが全員揃ったところで一斉にお料理が出てくるスタイルです。(でもお勘定は佐々木さんの三分の一ですが)
山桜
山桜 山桜
山桜 山桜
山桜 山桜
カウンターからしっかり見下ろせるいわゆる『さらし』の板場ですから、芳田さんの包丁捌きが丸ごと見え、隙のないきびきびとした動きを拝見していると、まもなく登場するお料理への期待が、いやが上にも高まります。芳田さんが最も得意とするのは、素性の確かな旬の地元産野菜を使ったお料理でしょうか。

Kが訪れた4月初めのある夜の献立は、佐久市望月地区の契約農家でこの日に収穫した豊満なアスパラガスの蒸し立て (ニューヨーク製のアスパラ蒸し器で調理) を沖縄の天然海水塩でいただきます。手でつまんで食べたら一番おいしいのでしょうが、きょうは庖丁を入れてもらいました。
お造りは釣り物 (通称つりきん:伊東港水揚げ相模灘近海物1.5~1.6kg) の金目鯛、北海道産ばふんウニ、富山湾内の丸々太ったホタルイカと解禁直後の駿河湾の桜エビでした。 どれもおいしくて盛りつけも華やかで、桜はまだまだ先でも、お皿の上は春爛漫です。金目鯛は脂の載った腹側とすっきりした背側の味比べも楽しめます。その後は、こちらも春を代表する魚の焼き物です。焼き鰆の柑橘ソースかけ茸添えは、鰆の肉がむっちりとしていて、弾力ある食感は鮮度が高い釣り物の証明です。
そしてメインは、金目鯛の兜煮ふきのとう風味です。先ほどお造りでいただいたつりきんの頭を醤油とみりんであっさり煮付けてあります。金目鯛は極濃い味で煮て、ご飯のおかずに最高ですけれど、本日の金目鯛は素性が確かで新鮮ですから、芳田さんはあっさりとした仕立てを目指したようです。目玉と頬肉ほほじって食べる楽しみは兜料理の醍醐味ですから、猫も見向きしないほど骨までしゃぶっていただきました。
そして、いよいよお待ちかねのハゼかけ米が登場します。さきほどから目の前のコンロに載って、艶々した釉薬の伊賀焼き焼き締めの土鍋から湯気を噴き出していたご飯が炊きあがりました。
長野県のお米の産地格付で、特A地区の認定を受けるのは、木島平と佐久平だけだそうですが、もちろん山桜さんでは佐久産のハゼかけ米をつかっています。備長炭を入れて、お焦げも適度に入ってふうわりと炊きあがったご飯へ、またしてもプリプリ金目鯛を載せて出汁をはった豪華お茶漬けです。

仕上げは、目の前で作っていただいた吉野本葛へ自家製の黒蜜ときな粉をタップリとかけた一品です。葛をこねる作業を見ているだけで満腹のおなかにぽっかりとスペースができ、最後までおいしく頂けました。お酒は福井黒龍酒造の「黒龍大吟醸しずく」など、マニア垂涎の秘酒が揃っています。
奥さんと娘さんがお料理の腕をふるう

碓氷山荘

平成21年が穏やかに明けました。三井の森では今年もお正月に碓氷峠の熊野権現へ詣で、社運隆盛・商売繁盛のご祈祷をして参りました。中山道の碓氷峠は江戸時代には東海道の箱根峠と並び称される天下の難所でした。現代は群馬側に入ってまもなく道が途絶えることもあり、車の通過もなくのんびりとした時間が流れています。
峠には信州と上州の境に建つ熊野権現社(長野側の社と群馬側の社に分かれて2つの社があります)と参道に何軒かの茶屋があり、それぞれ名物の峠の力餅と蕎麦を売り物にして、商売を競っていますが、当社はいつも群馬側お社の曽根宮司の奥さんと娘さんがお料理の腕をふるう【碓氷茶屋】さんでお祓い後の直会をいたします。
碓氷山荘
碓氷山荘 碓氷山荘
碓氷山荘 碓氷山荘
碓氷山荘  
つきたての軟らかいお餅に辛み(大根おろし)甘み(あんこ)ゴマやクルミ、きな粉をあえたおなじみのお餅ですが、標高1,200mの峠で食べると下界とではひと味もふた味も違います。ほとんどのお客さんが併せて食べるおそばも素朴な味で、お餅との相性も抜群です。

なお、当社の直会(なおらい:神事後の神酒、供物を下げていただく宴会)は、尾頭付きの鱒や作法通りにお膳に乗った正月料理(煮しめ、なます、軽井沢インゲンの煮物、大豆や塩数の子などなど)と、ご馳走の中のご馳走である、桶から出したばかりの野沢菜漬けや奈良漬けなど豪華絢爛なお料理をお腹がはじけるほどタップリいただいて、今年も至福の時を過ごしました。
註:正月料理は特別料理のため普段は用意していないと思われます。
再訪

招福楼桂乃茶や軽井沢店 【平成29年 閉店】

知る人ぞ知る本格茶懐石料理の「招福楼桂乃茶や」さんは、旧軽井沢の山奥の、昼でも辿り着けるか疑わしいほどわかりにくい場所にあって、ヤッパリ辿り着けなくて困った人が続出しているという噂です。
現に、鶴溜側の入り口近くに長年不動産店舗を構えるKさんは、闇夜の晩に道に迷った旅のお方が途方に暮れて戸を叩くとおっしゃっていました。
さて、「招福楼桂乃茶や」さんは、例年8月と9月の2か月間のみの営業です。
ランチタイムのリポートは、すでに3年前の9月に本ブログへ掲載済みですが、支店とはいえ近江八日市の老舗懐石料理店となると、一度は夜も行かないとなりませんので、弊社軽井沢カントリー倶楽部スタッフのSさん(グルメ&酒豪)などと連れだって、昨年9月の晦日に近い霧の立ち込めた夜に再訪しました。(もちろん迷った末に何とか辿り着く)

  • 1.香煎

    香煎

  • 2.うにと岩茸ののせとうふ

    うにと岩茸ののせとうふ

  • 3.見事な日月椀

    見事な日月椀

  • 4.鱧と松茸の吸い物

    鱧と松茸の吸い物

前の時と同じ壁が水色の大柄な市松模様の小上がりに通されて、まずは香煎を頂きます。
さわやかな紫蘇の香りで口の中がさっぱりしたところで、珍しい岩茸の乗ったお豆腐と、いよいよ見事な日月椀に盛られた鱧と松茸の濃厚な吸い物が登場しました。
そして、織部の器に綺麗に盛られた車海老と明石鯛のお造りが出てきて、鮮やかな彩りに目を奪われていたら、すかさず大将が登場して食べ方のご指導を受けました。
いわく、「明石鯛の繊細な味は、山葵を直接載せたら消し飛んでしまうから、くれぐれも、お醤油(出汁で割ってあります)へあらかじめ少量溶かして召し上がれ!」とのこと。
Kはこれまで、山葵は醤油に溶くと辛みが消えてしまうから、常にお刺身に直接載せて食べていたので、目から鱗でありました。

お教えの作法でコッテリとした明石鯛を美味しく食べ終えたら、これまた見事なまな板皿の八寸が登場しました。生麩やら鮑やら緑色が目にも鮮やかな新銀杏など、いずれもお酒のあてには最適です。
この後も、焼き魚や冷白味噌椀、鴨の治部煮と続き、江州米の新米と練切、水菓子までしっかりいただき、大吟とナパとブルゴーニュも堪能していよいよ下界へ戻る時間が来ました。
しかし、夕方お願いしていた代行さんが約束の時間になっても到着せず、そのうちに「道がわからない!」とSOSの電話が入ってやきもきするも、なんとか事なきを得ましたが、次回も迷わずにやってくることができるかイマイチ自信がありません。

  • 5.お造り

    車海老と明石鯛のお造り

  • 6.八寸

    八寸

  • 7.焼き魚(クジ)

    焼き魚(クジ)

  • 8.冷白味噌椀

    冷白味噌椀

  • 9.鴨の治部煮

    鴨の治部煮

  • 10.江州米と赤だし

    江州米と赤だし

  • 11.水菓子

    水菓子

とんかつ

侘助

カレーのベンガルさんや焼きそばの日昌亭さん、福昇亭さんなど、グルメ垂涎の名店が犇く上田袋町にあった伝説のトンカツ店「まんぷく」さんの二代目として、長年上田の食通をうならせていたオーナーシェフの池田さんは、ややくたびれた店舗を建て替えるか、それとも移転するかで相当にお迷いになった末、5年前に軽井沢移転を決断され、南ヶ丘の軽井沢バイパス沿いへ、その名もしとやかな「侘助」(わびすけ)をオープンさせました。

  • 「極み」

    「極み」

  • ロースカツ定食(ランチ)

    ロースカツ定食(ランチ)

  • かつ丼

    かつ丼

  • エビフライ&メンチカツ

    エビフライ&メンチカツ

その「侘助」さんには「極み」という、なんとも壮絶なネーミングのロースカツがありますが、2,000円を超える高額な価格設定のため、サラリーマンのKにはおいそれと注文できません。
しかし、お店でちょくちょく顔を合わせる常連の同業者T不動産のK本部長のオーダーをこっそり聞いていると、しばしば「極み」を召し上がっていて、なんともうらやましい限りで、ある日、ものは試しとキヨブタの覚悟で「極み」をお願いしたところ、分厚いロースの切り身の中は赤身とほぼ同量の脂身があって、引き続きメタボ気味のKは思わずたじろいでしまいました。
しかし、その脂身を一口食べると、口いっぱいになんとも上品な甘みが広がり、「やはり高い物はうまいのだなあ!」と感心しました。
そうではあっても、限られたお昼の予算から毎度の「極み」はお財布に負荷がかかりすぎですから、常日頃はランチメニューの絶品のかつ丼(900円)で大満足です。
「侘助」さんは、夜には厳選した食材でお刺身やおでんなど、割烹料理屋さん顔負けの見事な酒の肴を提供していますので、口の超えた別荘族のたまり場と化していて、サラリーマンには敷居が高いですね。
池田さん。連日、上田から軽井沢まで、往復3時間の通勤はさすがにお疲れ気味かと思いますので、軽井沢に別荘でもお持ちになりませんか?

  • 侘助グランドメニュー

    侘助グランドメニュー

  • 侘助ランチメニュー

    侘助ランチメニュー

  • 侘助ドリンクメニュー

    侘助ドリンクメニュー

  • 玄関

    玄関