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- 月刊|軽井沢 vol.05
月刊|軽井沢
涼を求めて滝巡り
軽井沢エリアの情報は数あれど、何となくどれも似ていて新鮮味がないような…。そんな印象をお持ちの皆様へ、ちょっとレアなレポートをお届けします。
紹介スポットは、軽井沢を拠点に“見る・味わう・楽しむ”をテーマに、佐久・小諸・追分・草津方面など広範囲からセレクト。
地域に根ざしたおすすめスポットを紹介します。
夏の盛りを迎え、日本列島は連日猛暑が続いているが、標高900mを超える軽井沢は別天地。木陰のそよ風はもちろん、水辺の涼しさは格別だ。そこで今回は、前号で紹介した「御影用水」の源流を辿り、避暑地・軽井沢の中でも特に涼しい“滝巡り”にスポットを当ててみた。
まず訪れたのは中軽井沢エリアにある「千ヶ滝」。浅間山の雪解け水を源とする湧き水が勢いよく落ちる豪快な滝で、落差は軽井沢随一の20 メートル。深い木立の中の滝見台に立つと、白い水しぶきを上げながら岩肌の合間を縫うように流れ落ちる滝が眼前に迫る。岩を叩く水の音と共に冷気が放たれ、真夏でも肌寒いほどだ。


「千ヶ滝」は、観光バスやクルマですぐ近くまで乗り付けられるわけではなく、最寄りの駐車場から約1.5km歩くのだが、この道のりが清涼感に満ち溢れ実に気持ちいい。
林野庁が平成9年から平成11年にかけて治山工事を行った際に、生活環境保全林整備事業の一環として整備した散策路で、「千ヶ滝せせらぎの道」と名付けられている。

岩間から流れ出た清冽な湧き水、せせらぎの音色、水辺に群生するクレソンやツリフネソウなどの山野草…。渓流に沿って延びる木道の左右にはありのままの自然が広がり、歩いているだけで気持ちがよくなってくる。
目には見えないが、森全体が渓流の放つマイナスイオンの微粒子に満たされているのだろう。

コース上には、眼下に渓流を見下ろす木の桟橋や野趣あふれる谷間の木道、木洩れ陽の小径、急斜面の階段などが次々と現れ、飽きさせない。
子どもから年輩者まで気軽にトレッキングが楽しめるように東屋などの休憩場所も用意されている。流れが穏やかな浅瀬に設けられた「水遊び場」では、水辺で愛犬と戯れるファミリーの姿を見掛けた。

「千ヶ滝せせらぎの道」は涼やかなことはもちろん、景観が変化に富んでおり、わずか1.5kmとは思えない醍醐味が味わえるはず。リゾート開発が進む軽井沢で静かに自然散策が楽しみたくなった時、ぜひおすすめしたいコースである。
「千ヶ滝せせらぎの道」の入口となる駐車場は、国道146号線を峰の茶屋方向に進み、千ヶ滝温泉の看板を左折し、セゾン美術館の駐車場を右折した林間にある。

また気軽に滝巡りが楽しめる「白糸の滝」も紹介しておこう。軽井沢と浅間高原を結ぶ白糸ハイランドウェイ沿線にあり、前述の「千ヶ滝」と同じく「御影用水」へと続く湯川の源流の一つでもある。
落差3m、幅70mの岩肌を地下水が糸のように流れ落ちる様子は、まさに白糸の名のとおり。浅間山に降った雪や雨が地下浸透し湧き出ているため、流量は一定で常に幾条もの清水が流れ落ちている。

「白糸の滝」は、軽井沢を代表する景勝地なので常に観光客で賑わっているが、繊細な滝の流れを眺めていると不思議なほど心が落ち着いてくる。庭園風の佇まいを持つ水辺は清涼な空気に満たされ、異空間に来たような感覚すら味わえる。
歩いて5分もかからない場所に駐車場や売店があるので体力に自信のない方でも安心して訪ねられる。

また駐車場へ至る道沿いには二段に流れ落ちる滝があり、穏やかな「白糸の滝」とは異なるダイナミックな景観が楽しめる。
アクセスが良く手軽に本格的な渓谷美が堪能できるところも、「白糸の滝」が根強い人気を持つ理由なのだろう。滝方向から流れてくる涼やかな風に包まれて味わう五平餅の美味しさは格別だ。

避暑地・軽井沢でさらなる涼しさを求めるのなら、滝巡りがおすすめである。迫力満点の「千ヶ滝」。繊細な「白糸の滝」。2つのタイプの滝を近隣で楽しめるところも軽井沢ならではの魅力だ。
トレッキングを楽しみながら水辺の涼に浸るも良し。クルマでさっと出かけて涼風に触れるのも良し。その日、その時の気分で滝巡りを満喫していただきたい。

おすすめスポット
白糸の滝
所在地:群馬県北佐久郡軽井沢町長倉
おすすめスポット
千ヶ滝
所在地:長野県北佐久郡軽井沢町長倉千ケ滝